“Always understand the risk/reward of the trade as it now stands, not as it existed when you put the position on.”
(ポジションのリスク・リワードは、エントリー時ではなく、現在の状況で常に判断せよ。)
ビル・リプシュッツ(Bill Lipschutz, 1956–)
目次
名言の背景
ビル・リプシュッツは「通貨の皇帝」と称される伝説的なFXトレーダー。ソロモン・ブラザーズの外国為替部門でキャリアをスタートし、後にハザセージ・キャピタルを創業。大学時代に祖母から相続した12,000ドルを株式投資で250,000ドルに増やした後、一度は全額を失った経験も持つ。
この名言は『新マーケットの魔術師』のインタビューで語られたもの。リプシュッツは24時間稼働する為替市場で、常に変化するポジションのリスク・リワードを再評価する重要性を痛感していた。エントリー時の判断に固執することの危険性を、実体験から学んだ教訓である。
トレーダーへの教訓
トレーダーはエントリー時の分析に固執しがちだが、市場は常に変化している。重要なのは「今」のリスク・リワードでポジションを維持すべきかを判断すること。エントリー根拠が崩れたら、潜在的な利益があっても撤退する勇気が必要だ。
具体的には、ポジション保有中に定期的に「今から新規にエントリーするか?」と自問すること。答えが「No」なら、そのポジションは持つ理由がない。サンクコスト(埋没コスト)の罠に陥らず、常に現在の情報で判断する習慣をつけよう。
出典
『新マーケットの魔術師』(原題: The New Market Wizards: Conversations with America’s Top Traders)、ジャック・D・シュワッガー著、1992年。