“It’s not whether you’re right or wrong that’s important, but how much money you make when you’re right and how much you lose when you’re wrong.”
(正しいか間違っているかは重要ではない。正しいときにどれだけ稼ぎ、間違ったときにどれだけ損を抑えるかが重要だ)
ジョージ・ソロス(George Soros, 1930–)
名言の背景
ジョージ・ソロスはハンガリー出身の投資家・慈善活動家であり、クォンタム・ファンドの創設者として知られる。1992年に英ポンドの空売りで約10億ドルの利益を得た「イングランド銀行を破った男」としての逸話は、金融史上最も有名なトレードの一つだ。ソロスの投資哲学は「再帰性理論」に基づき、市場参加者の認識と現実の相互作用がバブルと暴落を生むと説く。
この名言はソロスの著書や息子ロバート・ソロスの証言を通じて広く知られるようになった。ソロスは勝率よりもリスク・リワード比率を重視する典型的な投資家であり、自分の判断が間違っていると分かれば躊躇なくポジションを閉じる一方、確信があるときには通常の何倍ものサイズで賭けに出た。
トレーダーへの教訓
この名言は、トレードにおける「期待値」の本質を端的に表している。勝率が50%でも、勝ちトレードの平均利益が負けトレードの平均損失の3倍あれば、長期的には大きく資産が増える。逆に勝率が80%でも、1回の負けで10回分の利益を吹き飛ばすようでは意味がない。重要なのは「正しい頻度」ではなく「正しいときの振り幅」と「間違ったときの損失の小ささ」なのだ。
日々のトレードでは、エントリー前にリスクリワード比率(RR比)を必ず計算する習慣をつけよう。最低でも1:2以上のRR比が見込めるセットアップだけを選択し、勝てるときには利益を最大限伸ばし、負けるときは素早く小さく切る。ポジションサイズの管理と組み合わせることで、ソロスの言う「正しいときに大きく稼ぐ」仕組みが構築できる。
出典
ジョージ・ソロス『ソロスの錬金術』(原題: The Alchemy of Finance)、1987年刊。また、ロバート・ソロスによる証言やインタビューでも繰り返し引用されている名言である。